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進撃の巨人に関する小ネタ投下場所。 基本は右ジャン。右ジャンは雑食です。にょたジャンあり。 時々、管理人の呟きが入ります。
12 . June
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21 . January


はい、飽きもせずに更新してますw
そろそろ注意されるんじゃないだろうかと思ってたりしてますけど!

注意されるまでは放置しようと思ってる人間です。
自宅ではアサシンクリードのエツィオを優先してしまうのでね。
会社くらいはリヴァジャンで頑張ろうぜと…w

特に意味もなく書きたいと思っているネタでもなく。
思い付いたネタをポコポコと書いてる次第。

注意されない限りは続けると思います。
いきなり更新が止まったら、「注意されたw」と笑ってください!

今回はリヴァイが風邪を引いた話です。
エロもなく、淡々とした日常を書いてみましたw
こういうのが好きです。






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朝起きると関節が異様に痛かった。
目覚めは良い方でもないが、悪い方でもない。
だが、今日は起きるのが億劫なほどに身体が重く感じた。

何とか起き上がって、着替えを済ませる。
朝食を食べる気にもなれず、そのままリヴァイは執務室の椅子に座った。
書類の記載事項を確認しながら、サインをしていく。

『…内容が頭に入ってこねェ…』

普段であれば、内容を一度確認するだけで済むのだ。
しかし、今日は目を通しただけでは理解が出来ずに何度か記載事項を目で追う。
そんな自分にイライラして、リヴァイは小さく舌打ちをした。

「おっはよー、リヴァイ!」

「ウゼェ、クソメガネ。 俺の前から消えろ」

挨拶もせずに顔も上げずにリヴァイはハンジに告げる。
リヴァイの言葉に怯みもしないで、ハンジはリヴァイの机に歩み寄った。
何時ものことなので、これ以上の関わりは止そうと思う。

机の上に置かれたものはパンとスープと紅茶。
それに少し驚いたリヴァイはハンジを訝しげな表情で見遣った。

「何か魂胆でもあるのか?」

「リヴァイ、随分と失礼な言葉だね」

苦笑いを浮かべたハンジにリヴァイは「悪い」と素直に謝罪する。
しかし、ハンジは「でも、私からじゃないんだよね」とあっけらかんと告げた。
素直に謝罪した自分が馬鹿だったとリヴァイは小さく息を吐く。

「ジャンくんがね、リヴァイの姿が見えないからってさ」

「…ジャンが?」

「うん、自分は訓練があるから渡しに行けないからって頼まれたの。
 本当にイイ子すぎて、リヴァイみたいな男には勿体ないよね」

「最後の一言は余計だ」

それだけ言うとリヴァイは食事に視線を向けるが、吐き気を催しそうだった。
口元に手を当てるとハンジは「リヴァイ、妊娠!?」とフザケてくる。
思い切り蹴り飛ばしてやりたいが、立ち上がるのもツッコむのも総てが面倒臭い。

折角、ジャンが気を使ってくれたものなので食べたいというのはある。
身体というのは余りに素直で食べたいという欲求を拒否していた。
取り敢えず、紅茶だけなら飲めそうだ。

「ねェ、顔色が悪いよ? これは冗談じゃなくて、半端なく悪いよ?」

「あ?」

「もしかして、体調悪いの?」

流石に心配になったのかハンジはリヴァイの額に手を当ててくる。
ハンジの手を冷たく感じながら、紅茶を一口だけ飲んだ。
何時もより少し甘いのはジャンが気を使ってくれたのだろうか。

「ちょっと! 熱あるよ!? 風邪じゃない!?」

「そんなヤワな身体はしてねェ」

「でも、実際に熱あるんだから少し横になってなよ!
 仕事なんか今日しなくても何とかなるんだから」

カップに口をつけたまま無言でいるとハンジは小さく息を吐いた。
頑固であることは知っているだろうし、この無言は抵抗を意味している。
ハンジはハンジでリヴァイの身体を心配しているのだろう。

考え込んでハンジは「エルヴィンには私から言っておく」とだけ言った。
団長であるエルヴィンの言葉を完全無視するのは難しいだろう。

「それにジャンが心配するとか考えたことないの?」

眉を下げたハンジが少し哀しそうにリヴァイに尋ねた。
朝食を食べに来ないというだけの理由で心配をするくらいなのだ。
体調が悪いなんて聞いた日には駆け込んできそうだ。

「心配、掛けたくねェからだ…」

「これが逆の立場なら、どう思うの?」

ジャンが体調が悪く、それを黙っていた場合。
間違いなく腹が立つだろうし、そんなに自分が不甲斐ないかと自問自答する。
ハンジの言いたいことは充分すぎるほどに分かった。

小さく息を洩らすとリヴァイは持っていたカップを置いた。
それから書類を見るのも止め、書類を丁寧に片付ける。

「今日は休む」

「うん、それが良い。 ジャンには言っておくね。
 ちゃんと上手く言っといてあげるから安心しなよ」

「ああ、頼む」

それだけ言うとリヴァイは部屋着に着替えるために寝室に向かった。
折角の好意を無駄にしたくはなくて、リヴァイは少しだけ食事を摂る。
食事が終わるとリヴァイはベッドに倒れ込んだ。

自分で思っているよりも疲弊しているようだ。
この状態で寝たら、マズイだろうとリヴァイは布団に潜り込んだ。
襲ってくる睡魔に逆らうことなく、目を閉じたリヴァイは眠りに就くのだった。

「…ん?」

カランコロンという音で目が覚めるとジャンが表情を和らげる。
首だけ動かすとジャンがギュッとタオルを絞っており、冷たいタオルを額に乗せた。
そういえば、体調が悪くて寝ていたんだったと思い出す。

「熱、少しマシになったみたいで安心しました」

「お前、手が…」

「氷水に浸してたせいですかね」

真っ赤になっているジャンの手を見て、リヴァイは胸が苦しくなった。
この子どもは余りに無邪気で優しすぎるのだ。
ジャンの手をギュッと握ると、その冷たさが伝わってくる。

温めるようにジャンの手を強く握り締めた。
だから、体調が悪いなんて言ってはいけないんだ。
そうすると自分の身体を省みずに行動をしてしまうから。

「テメェに、こんなことをさせたくねェんだよ…」

「でも、きっと兵長も同じことをすると思いますよ?」

「それでも…!」

「だから! 俺が体調を崩したときは看病してくださいね?」

言い聞かすように言うとジャンはリヴァイに向かって笑みを浮かべた。
その笑顔を見るとリヴァイは何も言えなくなってしまう。
ジャンの言葉にリヴァイが「ああ…」と頷くとジャンは嬉しそうに笑った。

きっと、この気持ちも行動も一緒なのだと思い知る。
迷惑が掛かるとか気を使うとか変な気を回すは止めようと感じた。
それは『お互い様』なのだから…。

「ジャン、水が飲みてェ…」

「はい…」

こうして甘やかされるのも悪くないなとリヴァイは思う。
ジャンが体調を崩したときには自分が甘やかしてやれば良いだけの話。
今は子どもに甘やかされようとリヴァイは目を閉じる。

「兵長…」

「あ?」

口元にタオルを被せられて、リヴァイは何事かと訝しげに思った。
そうしているとジャンが顔を近付けて、唇を重ねてくる。
タオル越しにではあるが、温もりも柔らかさも伝わってきた。

唇が離れると、真っ赤になっているジャンの姿。
顔を赤くしたままで「早く良くなってくださいね」と告げる。

「タオル越しのキスじゃなくて、ちゃんとキスしましょうね」

「ああ、そうだな…」

少しずつ温かくなってきたジャンの手を握りながらリヴァイは答えた。
誓いのキスみたいだと思ったが、口に出しては言わなかった。
これからもキスをするたびにジャンを大事にしようと思う。


その命ある限り、真心を尽くすことを誓いますか?


答えは互いに決まっているけれど…。


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